みなさん、”フレイル”という言葉をご存知でしょうか?
日々健康で自分らしく輝くためには、3つの要素が重要です。
それは、食事や口の健康、身体活動、そして社会的な関わりです。
これらの要素を保つことが大切です。
「フレイル」とは、年齢を重ねると徐々に体力や気力が低下し、外出する機会が減ったり、十分な栄養がとれないために病気にかかりやすくなったり、最終的には介護が必要になるリスクが高まる状態です。
つまり、心身の機能が弱まり、虚弱になった状態を指します。
「フレイル」になって病気や介護が必要になるのを防ぐためには、口の健康が欠かせません。
口の健康が衰えると、”オーラルフレイル”と呼ばれる状態に陥ります。
フレイルになると
フレイルになると、健康で自分らしい生活を送るリスクが高まるばかりか、その生活を維持することが難しくなる可能性があります。
この状態では、身体的な衰えだけでなく、精神的な側面や社会的な関わりも影響を受けます。
孤独や閉じこもり、1人での食事など、社会性が低下することもあります。
これは、人との交流や支援が不足している場合によく見られる特徴です。
その結果、フレイルになった人は、自分のニーズを適切に満たすことが難しくなり、生活の質が低下する可能性があります。
したがって、フレイルにならないようにするためには、身体的な健康だけでなく、心の健康や社会的なつながりも大切にすることが重要です。
フレイル・ドミノとは
フレイルの最初の入口は、社会性の低下です。
つまり、社会とのつながりを失うことが、フレイルの始まりとされています。
この社会性の低下に、栄養状態や身体活動の低下が加わると、負の連鎖が生じます。この連鎖が進むと、まるでドミノ倒しのように、フレイルや要介護状態に至るおそれがあります。
このようなプロセスを「フレイル・ドミノ」と呼んでいます。
フレイル・ドミノを食い止めるためには、自身の心身の変化に早く気づき、日常生活を見直す必要があります。
また、衰えた機能を回復させるための運動やトレーニングを継続することも大切です。
これらの対策を行うことで、元の健康状態を取り戻し、健康で自分らしく輝いた生活を送ることができます。
オーラルフレイルは要介護のサイン
私たちの健康を支える栄養、身体活動、社会参加の中で、栄養に特に注意を払うことが重要です。
特に、お口の健康を保つことが大切です。
日常生活で会話がしにくかったり、食べ物を十分にかみ砕けない場合、それはただの「年のせい」ではありません。適切な対策が必要です。
このようなお口の問題を見逃すと、食欲が低下し、お口の機能も衰えていきます。
これが続くと、栄養不足や筋肉の減少などのリスクが高まり、最終的には食事の障害が起こる可能性があります。
これらの一連の状態やプロセスを「オーラルフレイル」と呼びます。
そのため、お口の健康に異変を感じたら、早めに対策を取ることが重要です。
年齢のせい?…
お口のささいなトラブルを「年齢のせい」と思い込んでしまうと、そのまま放っておくと悪循環に陥り、フレイルからサルコペニア、要介護状態、さらには死亡のリスクが高まるかもしれません。
固い食べものを避けたり、食事の質が低下したりすることで、知らずしらずのうちに栄養不足になっているかもしれません。
また、歯周病やむし歯などで歯を失うと、食べ物を噛む力が低下し、食事の内容が制限される恐れがあります。
噛む機能が低下すると、食欲が低下しやすくなり、さらに困難な食べ物を避ける傾向が強まります。
このような悪循環に陥ると、健康への影響が大きくなる可能性があります。
ですから、口まわりのささいな衰えを「年齢のせい」と諦めるのではなく、しっかりと意識して適切な対策を行うことが、オーラルフレイル対策の最初の一歩と言えるでしょう。
こんな症状を感じたら…
- 自分の歯が20本未満
- 滑舌の低下
- 噛む力が弱い
- 舌の力が弱い
- 半年前に比べて固いものが噛みにくくなった
- お茶や汁物でむせることがある
口腔機能は年齢と
ともに衰える…
口腔機能は年齢とともに低下する傾向があります。
食べ物を噛んだり、飲み込んだり、話したりする能力が衰えることがあり、その状態を「オーラルフレイル」と呼びます。
特に、噛む力の低下は口腔機能のさらなる低下を招く可能性があります。
この悪循環に陥ると、全身のフレイルや要介護につながることが明らかになっています。
口の健康を保つためには、毎日の歯磨きや、定期的な歯科検診が重要です。
少なくとも1年に1回は歯科医で口の健康をチェックしましょう。
口腔機能の衰えを早めに察知し、適切なケアを行うことが、健康な口の状態を維持する秘訣