患者さん向け歯周病説明資料をChatGPTで作る方法

患者さん向け歯周病説明資料をAIで作る方法 患者説明・資料作成

歯科の「こんなの欲しかった」を、AIでつくる。

第2回|患者さん向け「歯周病説明資料」をAIで作る

歯周病について説明するとき、専門用語が多くなったり、患者さんを必要以上に不安にさせてしまったりすることはありませんか?

口頭で丁寧に説明しても、診療後には内容を忘れてしまう患者さんもいらっしゃいます。

今回は、患者さんが自宅でも読み返せる「歯周病説明資料」のたたき台を、生成AIで作る方法をご紹介します。

そのままコピーできるプロンプトに加え、実際に配布できるA4患者説明資料の完成見本も用意しました。

  • 対象:歯科医師・歯科衛生士
  • 難易度:初心者向け
  • 所要時間:約10~15分
  • 対応AI:ChatGPT・Claude・Gemini

今回のお悩み

歯周病について分かりやすく説明したいけれど、専門用語を使わずにまとめるのが難しい……。

患者さん向けの資料を作りたいけれど、文章を考えたりレイアウトを整えたりする時間がない……。

歯周病は、初期には自覚症状が少ないことがあり、患者さん自身が変化に気づきにくい病気です。
一方で、怖い写真や強い表現を並べるだけでは、落ち着いて説明を受けてもらいにくくなります。

大切なのは、「どのような病気なのか」「どんな変化に気をつけるのか」「今日から何ができるのか」を、やさしい順番で伝えることです。

AIを使うと何ができる?

  • 難しい歯科用語を患者さん向けの言葉へ言い換えられる
  • 年齢や掲示場所に合わせて文字量を調整できる
  • A4一枚に載せる情報を整理できる
  • 不安をあおらない、やさしい表現へ修正できる
  • 医院が伝えたい予防方針を加えた資料のたたき台を作れる

大切な考え方
ただし、AIが作った説明文をそのまま正式な患者資料にするのではなく、必ず歯科医師・歯科衛生士などが内容を確認してください。

そのまま使える完成プロンプト

以下のプロンプトをコピーし、【 】の部分を自院の内容へ書き換えてください。
「Copy」を押すと、プロンプト全文をコピーできます。

プロンプトの使い方

STEP 1 プロンプトをコピーする

「Copy」ボタンを押し、プロンプト全文をコピーします。

STEP 2 医院の情報を書き加える

【医院名】【主な対象】【使用場面】などを、自院の内容に置き換えます。不明な項目は空欄でも構いません。

STEP 3 生成AIへ貼り付ける

ChatGPT、Claude、Geminiなどの入力欄へ貼り付けて送信します。

STEP 4 医院の方針と内容を確認する

生成された文章に、医学的な誤り、断定表現、医院の診療方針と異なる部分がないかを確認します。

STEP 5 文字量と表現を整える

「文字量を30%減らしてください」「60代以上にも読みやすくしてください」など、追加指示を出して仕上げます。

実際に作るとこうなる

完成見本は、A4縦1枚に次の内容をまとめています。

患者さん向け歯周病説明資料の完成見本

・気をつけたい5つのサイン
・今日からできる3つのこと
・歯科医院へ相談するための案内
・医院名、相談・予約方法の記入欄
・医療情報としての注意書き

患者さんへの説明や配布に使用できる完成見本を用意しました。

実際に使用する際は、医院名と相談・予約方法を記入し、歯科医師・歯科衛生士が内容を確認してからご活用ください。

Before
歯周病とは、歯周病原細菌によって歯周組織に炎症が起こり、進行すると歯槽骨吸収を生じる感染性炎症性疾患です。
AI活用
「50~70代の患者さんにも分かる言葉へ言い換え、怖がらせない表現にしてください」と追加します。
After
歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまったプラーク(細菌のかたまり)が、歯ぐきに炎症を起こす病気です。進行すると、歯を支える組織にも影響します。初期には気づきにくいことがあるため、毎日のケアと歯科医院での確認が大切です。

うまくいかない例と直し方

専門用語が多すぎる

「歯槽骨吸収」「プロービング」「アタッチメントロス」などを説明なしで使うと、患者さんには伝わりにくくなります。

怖い説明だけになっている

重症例だけを強調すると、「自分には関係ない」「怖いので見たくない」と感じられる場合があります。気づきと行動につながる表現に直します。

受診間隔を一律に決めている

適切な確認・メインテナンスの間隔は、お口の状態や治療歴などで異なります。「全員3か月ごと」などと断定せず、歯科医院で個別に確認するよう案内します。

もう一歩よくする追加指示プロンプト

1.文章を短くする

内容の正確さを保ったまま、全体の文字量を30%減らしてください。1文を短くし、重複表現を削除してください。

2.シニア世代向けにする

60代以上の患者さんが読みやすいように、難しい言葉を言い換え、見出しだけでも内容が分かる構成にしてください。

3.不安をあおらない表現にする

患者さんを怖がらせる表現を避け、「今からできること」が前向きに伝わる文章へ修正してください。

4.歯科衛生士が説明する口調にする

歯科衛生士が診療室で患者さんへ隣で説明するような、やさしく自然な口調にしてください。

5.掲示物向けにする

待合室に掲示するA4ポスター向けに、見出しを大きくし、本文を合計250文字以内にしてください。

ChatGPT・Claude・Geminiで使うときのポイント

このプロンプトは、ChatGPT、Claude、Geminiなどの生成AIで使用できます。

画面表示、利用上限、モデル、ファイル機能などは変わるため、公開・更新時には各社の公式案内を確認してください。

  • 長すぎる回答になった場合は、文字数やA4一枚という条件をもう一度伝える
  • 医院独自の内容は、生成後に必ず人が追記・確認する
  • ファイルや画像を扱える場合でも、患者個人情報を入力しない
  • 各サービスの機能や利用上限は変わるため、公開時点の公式情報を確認する
サービス最初の使い方より良くするコツ
ChatGPT新しいチャットへ全文を貼り付けます。無料プランでも、まず文章のたたき台作りから試せます。長い原稿、ファイル、画像などを使う作業は利用上限に注意。PlusはFreeより広いモデル・ツール利用や高い上限が案内されています。
Claude新しい会話へ全文を貼り付けます。出力が長い場合は、まず構成だけ作り、その後に本文を依頼します。院内ルールを箇条書きで渡し、「推測しない」「確認事項を分離」と明示します。プランごとに利用量が異なります。
Gemini新しいチャットへ全文を貼り付けます。Googleドキュメントへ移す場合も、内容を院内で確認してから利用します。複雑な依頼は、マニュアル作成とA4短縮を2回に分けます。使用量上限はモデルや機能、会話の長さ等で変わります。

確認日:2026年9月1日。機能・料金・利用上限は変更されるため、各社公式ページを公開時に再確認してください。

無料プランから始めて大丈夫です

このテーマは、まず無料プランで文章のたたき台を作るだけでも十分に試せます。最初から有料プランが必要とは限りません。

一方で、複数の院内資料をまとめて見直す、ファイルを何度も分析する、画像や長い作業工程を使う、といった場面では、有料プランの方が作業しやすいことがあります。OpenAIはPlusについて、Freeより広いモデル・ツールへのアクセスや高い利用上限を案内しています。ただし上限や利用できる機能は変わるため、公開時点の公式情報で確認します。

個人情報・医療安全のお願い

入力しない情報
患者さんの氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、患者番号、顔写真など、個人を特定できる情報は入力しないでください。症例を扱う場合は匿名化し、院内の情報管理ルールも確認してください。

AIだけで決めないこと
診断、治療方針、投薬、感染対策の正式手順、保険算定などはAIだけで最終決定しません。必ず責任者と最新の一次情報を確認してください。

次回予告

第3回は「歯科医院の休診案内をAIで作る」です。
院内掲示やWebサイトで使える、見やすい案内文とA4ポスターの作り方をご紹介します。