歯科の「こんなの欲しかった」を、AIでつくる。
第5回|患者さん向け定期検診・リコール案内をAIで作る
定期検診やメインテナンスの時期をお知らせしたいけれど、「受診を急かしているように見えないか」「毎回同じ文章でよいのか」と迷うことはありませんか。
リコール案内は、予約を促すだけの文章ではありません。患者さんがお口の状態を振り返り、気になることを歯科医院へ相談するきっかけを作る大切なコミュニケーションです。
今回は、生成AIを使って、患者さんへやさしく伝わる定期検診・リコール案内のたたき台を作ります。
そのままコピーできるプロンプトと、院内掲示や患者説明に使えるA4完成見本も用意しました。
- 対象:歯科医院院長・歯科衛生士・受付・広報担当者
- 難易度:初心者向け
- 所要時間:約10分
- 対応AI:ChatGPT・Claude・Gemini
今回のお悩み
定期検診の時期を患者さんへ知らせたいけれど、押しつけがましくならない文章が思いつかない……。
はがき、LINE、SMS、メールなど、媒体ごとに文章の長さを調整するのが大変……。
大切なのは、不安をあおるのではなく、「気になることがなくても、お口の状態を定期的に確認する機会があります」と、やさしくお知らせすることです。
AIを使うと何ができる?
- 医院の雰囲気に合った、やさしい案内文を作れる
- はがき、LINE、SMS、メール用に文字量を調整できる
- 年代や使用場面に合わせて言葉を分かりやすくできる
- 予約方法や受付時間を自然に案内できる
- 最初の文章をもとに、季節ごとの表現へ直せる
大切な考え方
AIが患者さんごとの受診間隔や治療の必要性を決めるのではありません。
案内時期や内容は、歯科医師・歯科衛生士などが患者さんのお口の状態と医院の方針に基づいて確認します。
そのまま使える完成プロンプト
以下のプロンプトをコピーし、【 】の部分を自院の内容へ書き換えてください。
「Copy」を押すと、プロンプト全文をコピーできます。
プロンプトの使い方
STEP 1 医院の案内方法を確認する
定期検診の呼び方、案内する時期、予約方法、電話番号、受付時間を確認します。
STEP 2 プロンプトをコピーする
「Copy」ボタンを押し、プロンプト全文をコピーします。
STEP 3 医院の情報を書き加える
【医院名】【使用媒体】【予約方法】などを、自院の内容へ置き換えます。患者さん個人を特定できる情報は入力しません。
STEP 4 生成AIへ貼り付ける
ChatGPT、Claude、Geminiなどの入力欄へ貼り付けて送信します。
STEP 5 院内で表現を確認する
完成した案内文を院長、歯科医師、歯科衛生士、受付責任者が確認し、医院の方針に合う表現へ直します。
実際に作るとこうなる
完成見本は、A4縦1枚に次の内容をまとめています。
- 患者さんへ呼びかける、やさしい見出し
- 定期的に確認する主な内容
- 気になる症状がある場合の案内
- 医院名と予約方法の記入欄
- 不安をあおらない、落ち着いたデザイン

患者さんへの説明、院内掲示、定期検診のご案内に使用できる完成見本です。
実際に使用する際は、医院名・予約方法・電話番号・受付時間を自院の内容へ変更し、院長・歯科医師・歯科衛生士・受付責任者が確認してからご活用ください。
| Before 毎回同じ案内文を使い、媒体や患者層に合わせた調整が難しい。 | AI活用 医院の案内時期、予約方法、伝えたい内容を渡し、やさしい文章へ整理する。 | After はがき、LINE、SMSなど、それぞれに合った案内文を短時間で準備できる。 |
うまくいかない例と直し方
受診を強く迫る文章になる
「今すぐ予約してください」ではなく、「お口の状態を確認する時期の目安です」など、落ち着いた案内へ直します。
不安をあおる文章になる
「放置すると危険です」などの表現を避け、定期的な確認の目的をやさしく説明します。
全員へ同じ受診間隔を案内している
受診間隔は患者さんのお口の状態や医院の方針によって異なるため、「医院から案内した時期」を基準にします。
LINEやSMSには長すぎる
媒体と文字数を指定し、予約方法と大切な情報を残して短くします。
患者情報をプロンプトへ入力している
氏名、電話番号、予約履歴などをAIへ入力せず、個人を特定できない共通文として作成します。
もう一歩よくする追加指示プロンプト
1.50代以上にも読みやすくする
専門用語を減らし、1文を短くして、50~70代の患者さんにも読みやすい表現へ直してください。
2.LINE向けに短くする
予約方法を残し、LINEで読みやすい180文字以内の案内文へ短くしてください。
3.季節の挨拶を加える
本文を長くしすぎず、【季節】に合った短い挨拶を冒頭へ加えてください。
4.お子さんの保護者向けにする
保護者を責める表現を使わず、お子さんのお口の成長を一緒に確認する、やさしい案内文へ変更してください。
5.再来院を急かさない表現にする
患者さんを急かしたり不安をあおったりせず、都合のよい時期に医院へ相談しやすい表現へ整えてください。
ChatGPT・Claude・Geminiで使うときのポイント
今回のプロンプトは、ChatGPT、Claude、Geminiなどの生成AIで使用できます。
- 最初に医院の案内時期と予約方法を箇条書きで渡す
- はがき、LINE、SMSなど、使用する媒体を明記する
- 患者個人情報や実際の予約履歴を入力しない
- 受診間隔や治療の必要性をAIだけで判断しない
- 各サービスの機能や利用上限は変わるため、公開時点の公式案内を確認する
無料プランでも、基本的な案内文のたたき台作りから試せます。
複数の媒体用文章をまとめて作る場合や、既存資料をファイルで見直す場合は、各サービスの利用上限とファイル機能を確認してください。
無料プランでも、基本的な案内文のたたき台作りから試せます。
複数の媒体用文章をまとめて作る場合や、既存資料をファイルで見直す場合は、各サービスの利用上限とファイル機能を確認してください。
無料プランから始めて大丈夫です
このテーマは、短い文章の作成が中心です。まずは無料プランで、はがきやLINE用の案内文を作るところから始められます。
AIが作った最初の文章をそのまま使わず、「もっとやさしく」「30%短く」「予約を急かさない表現に」と追加すると、医院らしい文章へ近づきます。
個人情報・医療安全のお願い
入力しない情報
実在する患者さんの氏名、生年月日、住所、電話番号、メールアドレス、患者番号、予約履歴、症状の詳細などを生成AIへ入力しないでください。
一斉に使用する共通文をAIで作成し、患者さんごとの宛名や予約情報は、医院が使用している安全な管理方法で追加します。
定期検診・リコール案内では、次の内容をAIだけで決めません。
- 患者さんごとの受診間隔
- 診断や治療の必要性
- 症状から判断する緊急度
- 治療内容や費用
- 患者さんへ送付してよい情報の範囲
必ず歯科医師、歯科衛生士、受付責任者など、医院で定めた責任者が確認してください。
次回予告
第6回は「歯科衛生士の求人票・院長メッセージをAIで作る」です。
医院の雰囲気や働き方を、求職者へ誠実に伝える文章を作ります。


